戯曲を書くことのややこしさを図にできないか試してみた

戯曲

戯曲を書くのは結構大変です。にも関わらず、文字を書くことの単純さや、セリフを書くことの気持ちよさに埋もれて、戯曲を書くことの大変さが見えにくくなっている気がします。

戯曲は、主に登場人物たちに関して、舞台上ですべきことを舞台上の時間順に書いたものです。

もうこの時点で、劇作家が把握しなきゃいけない軸がいくつもあります。

まず舞台空間。そして刻々と経過していく時間。さらに登場人物それぞれの、時間軸に沿ったふるまいの変化。そして登場人物の数が増えるにしたがって雪だるま式に増えていく関係性

これら多数の軸が今どうなっているのかを把握しながら、動かしていかないといけません。

なおかつ話として面白かったり、観て満足できるものでないといけません。

なおかつ稽古場が良い感じで盛り上がったり(壁をいくつも乗り越えながら、だんだんと面白くなっていく実感が得られるの意)、関わる人達にとってやりがいがあったりする方が良いです。

わお、です。考えること多いですね。

なんかこの大変さを図にできないのかな、と思いました。考えてみました。

たとえば登場人物が3人だとしたら、舞台空間(1)+時間(1)+登場人物(3)で、合計5つの軸をコントロールする必要があります。

関係性も含めると軸はさらに増えます。関係性自体はあいまいなところもあり、スパって軸に割れないものですが、「組み合わせ」で無理矢理考えると、AさんBさんCさんの3人だったら、ABの関係性、BCの関係性、ACの関係性、ABCの関係性と4つの軸が生まれます。軸はいきなり9つになりました。

ちなみに登場人物が4人の場合、組み合わせの数は11通りになります。5人の場合、26通り。

登場人物の人数を $n$ とした場合、以下の式で組み合わせ数を計算できます。

$$2^n - n - 1$$

こんな感じのこと高校で習った……よね? あれ? 中学だったけ?

それはともかく、舞台空間・経過時間・登場人物3人という軸を常に把握しながら戯曲として書くということは5次元の図形を脳内に維持し続けなければいけないことと同義かも……と仮定してみました。登場人物が増えれば次元も増えますし、関係性も把握し続けるとなると莫大な次元数になっていきます。

そろそろ図にできそうだ。

ChatGPTに指示しました。

「三次元を図形で表すと立方体じゃん。これは画像化出来る。四次元を説明するための画像ってつくれる? 代表的なもの・広く使われているものがあればそれでいい。同様に五次元、六次元、七次元、八次元などについても、画像にするならこうってものを見たいな。」

以下の図が出力されました。

テッセラクトは有名な図形ですが、それ以上はちゃんと見たことありませんでした。

そーかー、劇作家は少なくともオクタテクト以上の構成を持った流動的な意味空間を脳内に維持しながら、長期にわたって書き書きしているのかー。身体に悪そうですね。

でもどんな仕事であっても、進めていく上で同時に考えなきゃいけないことはいくつもあるわけで。

劇作家が特別ってわけではないな、とも思いました。

人間の脳すげえ!

さて劇作のワークショップを開催します。

戯曲執筆ワークショップ
10分劇を書く
2026年7月12,19,26日(日)午後

あ、ワークショップでは、この記事のようなややこしいことはしません。

簡潔・明解に、段階を踏みつつ、参加者それぞれの戯曲を書いていただく内容です。

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