Momo Uta 309 - Home

アーカイブ: 2007年9月

甲塚古墳に行ってみた (写真)

いわき市の観光案内コーナー、のような執筆のためのメモのような。

いわき市の特徴。縄文・弥生時代から、古墳時代、奈良平安鎌倉室町戦国江戸の遺跡・史跡を、一通りコンパクトに見て回ることができます。一通りってのがミソ。
ただ、残念ながら、明治維新以降のものは今ひとつ弱い気がします。
また、情報や交通機関等々がイマイチ整備されておらず、いわき駅の北側に面した磐城平城趾を始め、いろんな史跡が容赦なく宅地化されたり道路や線路で削られていたりして、よそ者の儂から見ると、まーもったいない! と叫びたくなる感じ。遺跡・遺構の類の保存状態も、素人目に見て、良いとは決して言えないです。いわき市、もうちょっとなんとかできるんじゃないのー? といつも思います。
そして、歴史を丹念に(そしてボランティア的に)研究・保存している方々は決して少なくはないように思うのですが、市民の大半(特に若い世代?)は郷土史にそれほど関心があるわけではなかったりします。これは色んな人と話してみての印象。

そんな遺跡の一つ、甲塚古墳(かぶとづかこふん)に行ってきました。

Kabuto-zuka, an old burial mound
Kabuto-zuka, an old burial mound Kabuto-zuka, an old burial mound

写真はクリックすると大きなサイズのものが見られます。

甲塚古墳は古墳時代(と言われる)の円墳。高さ8.2m、直径37m。国造(くにのみやつこ)だった建許呂命(たけころのみこと)の墓と伝えられていますが、発掘調査が行われていないため内部構造や造られた年代など、詳しいことは全くわかっていません。

上の写真について。上は古墳を裏側にまわって撮ったもの。下左は古墳正面(てか道から見たもの)、下右は、古墳正面から大国魂神社のある山の方面に向いて撮ったものです。
見ての通り、古墳の周囲は田んぼです。風が強いせいか、倒れてしまっている稲がたくさんありました。

ここを見に行く場合、車で行くことになると思われますが、駐車場はありません。道路から古墳へ行く田んぼのなかの道に無理矢理停めるか、近くのどこか駐車場があるところ(神社?)に停めて、てくてく歩いてくるしかないでしょう。
国史跡に指定されているんだから駐車場くらいあってもいいのに、ブツブツ。

甲塚古墳の地図 (Google Map)

甲塚古墳の周辺には、中田横穴や、根岸遺跡、夏井廃寺塔跡、高久の古館などもあります。でもどこも駐車場は不完備。ものによっては場所を見つけるのも大変。古代史好きの人は、探検気分で、時間に余裕を持って見てまわるとよいと思われます。

著者: mhase

水石山の山頂にて (写真)

on the top of Mizuishi-yama

いわき市の観光案内シリィィィズ! のフリをして、自分の作品のために情報をまとめておくコーナー。

いわき駅から見て北西の方角にある水石山。
山頂の公園では馬が放牧されている、という話を聞いたので行ってみました。

掲載の写真はflickrを使用。クリックすると拡大したものが見られます。
ちなみにflickrとかyoutubeとか、会社や学校などでは見られなくしてある場合も多いようですね。すまんです。しかしyoutubeはともかくflickrくらいいいじゃないか! と思うのだけれども。

それはともかく、下の写真は、駐車場のそばにある廃屋。

on the top of Mizuishi-yama on the top of Mizuishi-yama

見た感じレストランか喫茶店だったような雰囲気。カウンターみたいなのもあるし。
そういえば9/14,15にやったワークショップの参加者から聞いた話では、水石山は有名な「かなりヤバイ心霊スポット」だそうで。こういった廃屋も、地元の若い衆たちに、ヤバイヤバイ言われているんじゃないかと想像。

さて、山頂は広々とした草原になっていて、かなり気分いいです。草原の丘を登って、ぐるっと歩いても2,30分程度と推測。そして、ところどころ馬糞が落ちています。背が伸びたい人は踏むがいいさ。踏みたくない人は足もと注意です。

そして馬。結構歩き回ったのに見あたりませんでしたが、戦没者慰霊塔のそばの林に、いました。馬。4頭。

on the top of Mizuishi-yama
on the top of Mizuishi-yama on the top of Mizuishi-yama

思ったよりもこぶりの馬たちでした。
茶色いヤツは、そばに寄ろうがペタペタ触ろうが叩こうが、まったく意に介さず、一心不乱に草を食べていました。触りたい人はコイツがお勧め。(噛まれたり蹴られたりしても責任は持てないですよ、念のため。)
2頭の白いヤツは、なんとなくそばに寄らせない雰囲気。上の写真を撮ったあと、1頭は立ち上がり、なんだか威嚇の雰囲気をかもし出しながら、以降こっちをずーっと見ていました。

hourse dung and fungi (on the top of Mizuishi-yama)

おまけ。上、乾燥した馬糞と、そこにはえていたキノコ。

さてさて、水石山の山頂までは、駅から車で4,50分ってところです。

水石山の地図 (Google Map)

閼伽井嶽薬師(あかいだけやくし)や、差塩湿原(さいそしつげん)、一本山毛欅(いっぽんぶな)なども近いので、コースでまわると楽しいかもです。ただ、一般的な観光地をイメージしてもらってはダメ。なにもない、すばらしい、という価値観の人向けであります。

水石山およびその周辺も、様々な伝説の多い地域です。過去も様々な怪異談が語られ、現代の高校生や若い衆にも、心霊系のうわさ話がなされている、という点が、儂には興味深く思われました。

Technorati Tags: | | | | |

著者: mhase

中秋の名月の夜に校庭で写真を撮った

旧暦8月15日は「中秋の名月」。今年は9月25日でした。
帰宅したのが遅かったので、次の日入っちゃってたけれど、近所の小学校の校庭で写真を撮ってみました。
不法侵入したわけではなく、公園と併設されていて、校庭は誰でも出入りできるようになっているという場所。深夜もよく、ボールを蹴っている若者や管楽器の練習をしている人がいたりします。

The Moon and a playground
flower in the night flower in the night

写真はクリックすると大きなサイズのものが見られます(flickr使用)。
雲の流れが結構早く、見えたり隠れたりして面白かったです。やっぱり月見には雲があった方が、風情があっていいもんですな。
シャッター速度6秒で撮ったので、雲が流れて空だけぶれちゃいました。まぁいっか。

花の写真は、公園を取り巻く遊歩道で撮ったもの。なんか咲いていたものでつい。フラッシュ(FL-50)焚きました。

すげぇよく撮れた写真ってわけではないですが、最近忙しすぎてブログを書く時間が取れない毎日。更新する気がないわけではないことのアッピールとしてアップしてみました。

今日も朝からいわきに行きます。昼、高校生版の稽古、夜、ワークショップ。
後者の方は、儂は今回はただのプログラムディレクター。講師ではないっす。ラクチン……の予定、いや、わからんけど。
明後日は取材の予定。で、夜中に帰ってきます。

著者: mhase
カテゴリ: 諸々, 写真

ダースベイダーやR2D2になれるTシャツ

Star Wars Tees

映画『スターウォーズ』シリーズのキャラクター気分に浸れるTシャツです。左から、ダース・ベイダー様、雑兵(ストームトルーパー)、R2D2です。
見ての通り、一歩以上踏み外した感に溢れたデザインであります。儂も最初は呆れましたが、じっと見ているウチに意外とオシャレなものに思えてきました。

以下、各販売ページ。

Darth Vader Costume t-shirt
Stormtrooper Costume t-shirt
R2-D2 Costume shirt

80年代なものにこだわったTシャツ屋さん80sTees.comより。日本への送付も対応している模様。輸送費はかかるけど。

同じノリで、日本産キャラクターのTシャツがあってもいい気がしますね。既にあるのかもしれないけれど。

(via Neatorama)

著者: mhase
カテゴリ: ネット, Webサービス

映画『ファーゴ』の全Yeahをまとめた動画

これYoutubeから消されるかな、消されない気がするな。
コーエン兄弟の映画『ファーゴ』。ファーゴはノースダコタの街だけど、映画『ファーゴ』の主な舞台はミネソタ州ミネアポリス周辺です。
あのあたり(中西部の北の方一帯)では "Yeah"、うーん発音的には "Yaa" って感じの語をアクセントだけで使い分けて、「うん」「そう!」「やったね」「そうだね」「もちろん!」「(否定的ニュアンスで)うーん……」「どうしよっかなぁ」「ええ?」「なんだって?」などの全てを表現してしまいます。ノリとしては日本語の「はい」をアクセントによって使い分けて、ハッキリさせたり曖昧にしたり感嘆符的に使ったりするような感じかしらん。
で、映画『ファーゴ』中に出てくる全Yeahをまとめた動画が以下。

ちなみに手元にある『ミネソタ語入門』なるペーパーバックには、「人の家で飲み物を勧められたら、2回断って3回目に、そこまで言うなら、と断ってから頂きましょう」とありました。確かにミネソタ訛りって、どこか日本語に通じるニュアンスがある気がしたな、そういえば。

以上、マイナーネタでした。

著者: mhase
カテゴリ: ネット, Video, 語学
タグ: 動画, 映画

小名浜のカモメの写真

sea gull
sea gull sea gull
sea gull

9/14-15にいわき市で行った、日本劇作家協会のドラマリーディング・ワークショップ&別役実講演会&リーディング発表会&シンポジウム、盛況のうちに無事終了しました。
ご参加くださった皆様、お力をお貸しくださった皆様、ありがとうございます。楽しかったです。

9/16、イベントの翌日、ふらっと小名浜に行きました。前に行ったときは閑散としていたのに、今回は車も人もいっぱいでびっくり。なんかのフェスティバルもやっていたみたい。そういえば連休中なんだなぁ、と気付きました。

上の写真は小名浜の、ら・ら・みゅうの裏側にある遊覧船の発着場近辺で撮ったカモメくんたちです。クリックすると大きいサイズの物が見られます(flickrを利用)。
ウッドデッキのベンチにて、焼いたウニ(チリ産)を食いながらダラダラしていたら、遊覧船の出発に遭遇しました。船が出て行く際、カモメたちがなんだか大興奮状態になり、面白いことになっていました。なので、カメラを向けてみました。が、興奮っぷりは儂の腕ではイマイチ写せませんでした。

Technorati Tags: | | | | | | |

著者: mhase
カテゴリ: 諸々, 写真, 旅行

11月公演『三つの頭と一本の腕』 試作予告編?(動画)

劇団桃唄309公演『三つの頭と一本の腕』(2007.11.21-12.2)の、予告編をイメージした映像を試作してみました。
戯曲を書く時って、絵を描いてみたり音楽をつくってみたりしてイメージを転がしたりふくらませたりしていたのですが、動画をつくる、というのも昨年あたりから加わった模様。

なんの芝居だかさっぱりわかりませんが、なんか怖そうだ、というのは伝わったでしょうか。サスペンスなものを目指しています、今回は。
正直に言うと、人目にさらすのは恥ずかしいなぁ、という気持ちもありました。ですが、試しにつくったもんだし、とりあえず、という気楽さで公開してみました。まぁその気楽さを、勇気を出して振り絞ってみたのですが。

素材は、いわき+周辺各地(浜通り=福島県の海沿いの地域)を取材した際に、ビデオで撮っておいた映像を、無理矢理つなぎ合わせたものです。BGMはテキトーにつくりました。やべ、後半薄い。ガサガサ音でもいれときゃよかった。あと、YouTubeで再生する際に消えてしまう低音部のことを計算に入れてなかった……ま、いっか。

まだまだ修行が足りない面は多々ありますが、懲りずに、出演者の顔も入れた第二弾も予定。あくまでも「予定」だけど。

Technorati Tags: | | | | | |

著者: mhase

メロンにむしゃぶりつく子猫の映像

メロンにしがみつき、無心にむしゃぶりつく子猫の映像です。
ちょっとした気分転換にどうぞ。

ちょっと長いです。全部観なくても良いと思う。

(via Digg)

Technorati Tags: | |

著者: mhase
カテゴリ: ネット, Video

9月15日(土)にいわき市で別役実氏講演会+ドラマリーディング

明日(9/13)からまた数日間、いわき市に行きます。明日は別のワークショップ。某庁の指導者養成事業関連。そして明後日と明々後日(9/14-15)は、それとは全く別の企画で、ドラマリーディングのワークショップ。そして発表会やら別役実さんの講演会やら。

ワークショップ自体はほぼ定員いっぱい。ですが講演会+ドラマリーディングの発表会+フリートークはまだまだ大丈夫。お近くの方は是非お越しください。
ナマの別役さんに触れるチャンスです。思い出に残るほど強烈な、面白い話が聞けるはず。

詳細→ 【別役実】ドラマリーディング (いわきアリオスブログ)

講演会+ドラマリーディングの発表会+フリートークに関する情報は下記。

『ドラマリーディング~演劇の可能性~』
2007年9月15日(土) 16:00 - 19:00
福島県・いわき市 生涯学習プラザ大会議室 (T1ビル内)

16:00~ 別役実講演会
17:00~ ドラマリーディング発表会
18:00~ シンポジウム「リーディングって何だ?」
(19:00終了予定)

※参加費無料

シンポジウム(という名のフリートーク)には、別役実さん、西山水木さん、大信ペリカンさん、いしいみちこ(司会)さん、私が出演します。
ドラマリーディングの発表会をネタに、なんか盛り上がる予定。
あ、進行を書かなきゃいけないんだった、まだ書いてないや。でも大丈夫。すぐ書ける。いずれにせよあんまり決めすぎてもアレだし。

関連記事:
2007/8/30 - 9月14、15日にいわきでドラマリーディングWS

著者: mhase
カテゴリ: 演劇, ワークショップ

百間土手(いわき市)について(丹後沢の話の続き)

いわき周辺の観光案内コーナー! じゃない、次回作品の参考のために、ちょっとしたまとめをする自分用エントリです。
前回も書いたけど、儂は嘘つき。以下の文章も、次回作品用のつくりが混じっているかも。なので、地域史として引用して恥をかいても責任は持ちませぬ。
ただ、思うんだけど、伝説とか昔話って、口伝の過程で話者のノリで変化していったハズ。と考えると、伝説の正しい伝え方かもね、こういうのも。

前回はこれ。
丹後沢(いわき市)についての伝説

前回(↑)あらすじ。
鳥居忠政が平城を築城しようとした。難工事の壕に「丹後」という名の年寄りを人柱にすることに。丹後は人柱になる代わりに、地名に自分の名前を残すこと、孫の弥蔵を取り立てることを願い出て、了承された。人柱を立てたことで、工事はうまくいった。

さてさて。
丹後の孫の弥蔵である。
弥蔵は病弱で、なにかと理由を見つけては怠けたがる若者だった。

鳥居忠政丹後との約束を守り、弥蔵を百石取りの山代官として抜擢した。別の土地に働きに出ていたのを、わざわざ見つけて連れ戻してのことだ。

しかし急に山代官になったって、当たり前だがなにをしたらいいかさっぱりわからない。すべて部下任せ、部下の言いなりであった。怠け者の弥蔵にとっては、願ったりかなったりだったが。

弥蔵がぐーたらなのを良いことに、下役人は管理する村々の税を重くし、時には金品女などの賄賂も受け取って私腹を肥やした。そして税を取り立てるたびに、新しい代官の厳しさ冷酷さを村人に告げ、脅した。賄賂も、弥蔵がそれを欲しているというニュアンスで要求するのだった。
ただごろごろしてばかりの弥蔵だったが、重税を課し、酷薄な取り立てをし、事あるごとに賄賂を求める悪代官として、怨嗟(えんさ)の対象となった。

さて、元和八年、鳥居忠政は、最上氏を追い出した後の出羽山形に転封されることになった。磐城平12万石から22万石への加増。伊達政宗らの監視を強固にするための、幕府の施策である。

弥蔵(の下役人)に苦しめられていた村の誰かが、この機会に弥蔵を殺そう、と言い出した。村人たちは皆、それはいい考えだと頷いた。たちまち周辺の村々の総意となった。村の総代たちは鳥居家の家老に、転封に際して弥蔵を貰い受けたい、と訴えた。

家老は驚き、困り果てた。
断れば一揆に発展するかもしれないが、家名に傷が付くのでそれは避けたい。また村人たちの言い分には理が通っている面もある。賄賂が事実なら放ってはおけない。が、山形に移る準備で多忙を極める折、時間をかけた取り調べは事実上不可能だ。そもそも時間をかけて取り調べていては、一揆に発展する可能性があるが、家名に傷が付くのでそれは……。
思考のループに陥った家老。段々腹が立ってきて「勝手にしろ!」と総代たちに告げ追い返した。

総代の報告を聞いて、村人たちは沸き立った。お許しが出たぞ! と。
すぐさま、足の速い者たちが近隣の村々に「明日の晩、弥蔵の家に火をかける。弥蔵をぶち殺したいヤツは集まれ」と触れ回った。
これを聞いた血の気の多い者は皆、ナタを研いだり、竹槍を作ったり、放火のために柴を集めたりなど、夜を徹して準備をした。祭の前日のような盛り上がりだった。

一方。
家老は総代たちを帰した後、やはり領内でこんなことが起きるのはイカン、と思い直し、弥蔵の家に使いを出した。おまえ、村人たちが殺しに来るから、先に山形に行っとけ、と知らせるためである。弥蔵と家人たちは荷物をあらかたまとめ、夜半のうちに大慌てで逃げていった。

問題の晩。真夜中である。

大勢の村人が、武器や柴を携え、弥蔵の家を静かに取り囲んだ。弥蔵(の下役人)に苦しめられた村の者もいれば、関係ない村の者も混じっていた。包囲の輪を、ゆっくりと狭めていく一同。
なんか変じゃねえか? と誰かが立ち止まり、言った。
そういや静かすぎる、人の気配がない、と別の者がつぶやいた。
一人がこっそり家のなかを覗いてみた。
……もぬけのからである。人っ子一人いない。それどころか、金目になりそうな家財道具すらない。空き家の風情。
やられたっ!

皆一様に、肩を落とした。そりゃねーべ、と。
意気消沈し、すごすごと帰り始める村人たち。

とそのとき、よその村の者が、はっ、と思いついたように顔をあげ、言った。
「うちの村にも悪い役人がいる。そいつは弥蔵とも仲が良い。内藤隼人という。こいつにつぶされた農家はいっぱいある。弥蔵の代わりにそいつを殺そう

なんで関係のない村の者がそこにいるんだ? という初歩的な疑問はともかく。
消化しきれずくすぶっていた殺意が、一気に燃え広がった。
皆は元気を取り戻し、それがいい、そうしよう、と口々に言った。
暴徒とはそういうものだろう。

問題の場所は下高久(しもたかく)。滑津川の河口近辺である。
村人たちは、寝静まる内藤隼人の家を取り囲み、一気に火をつけた。
ほとんどは焼け死に、裾を燃やしながら家からはい出てきた数名は、竹槍で地面に縫い止められ、ナタで刻み殺された。犠牲者は十八名。

一人だけ生き残った者がいた。十歳になる隼人の娘で、たまたま厠に出ていた折に、騒ぎに気付き、藪に身を潜めていたのである。
燃えさかる家を取り囲んだ村人たち。彼らが興奮しお祭り騒ぎになっている隙をつき、娘は逃げ出した。そして夜通し歩き続け、城下の家老の家にたどり着いた。

城内は大変な騒ぎになった。こうなると一揆と変わらない。速やかな鎮圧あるのみである。
家老は自ら武士・足軽を引き連れて、電光石火の勢いで下高久にやってきた。
そして、昨夜の興奮さめやらぬ村人たちを片っ端から捕まえ、年齢性別罪のあるなしを問わず、滑津川の土手で次々と「(はりつけ)」にしていった。

磔とは、人を木に縛り付けて、二本の槍で両脇腹から肩に突き抜けるよう刺し、という処刑方法である。死体は見せしめとして、数日晒すのがならいだ。
この虐殺の現場は、百間土手と呼ばれていた。
土手は大正時代後期に崩され、近隣の小学校周辺の土地造成に使われ、今はない。

……。

という百間土手の場所。探し回った末に見つけた、たぶんここ、と思える場所が下の写真でーす。

Nametsu River, Shimo-Takaku, Iwaki, Fukushima
Nametsu River, Shimo-Takaku, Iwaki, Fukushima Nametsu River, Shimo-Takaku, Iwaki, Fukushima

この虐殺現場を見つけるのは大変だったよ、ふー。
ネットに情報がないし、いわき在住の人に聞いても知らないみたいだったし、地図であたりをつけて向かっても道は分かりづらいし。
もし、百間土手はここじゃねーよ! という方がいらっしゃったら、コメント欄にて是非ツッコミをお願いします。そして情報をください。行くので。

写真ですが、左下が滑津川にかかる高久橋(小さい橋です)のあたりから、処刑が行われた地蔵院の裏手方面の川岸を撮ったもの。上が現場と推測されるあたりそのもの。右下は、上の話に出てきた小学校。
迷惑かけるとあれなので、小学校の名前は伏せ、問題の場所の地図リンクは載せないでおきます。
まぁ調べればすぐ分かるけど。
ちなみに周辺各所で写真を撮りまくっていたら、すごく目立ってました。観光で人が来るような場所ではないです、どう考えても。

以上、執筆のための資料まとめでした。

参考文献:
『いわきの伝説と民話』 いわき地方史研究会 ISBN4-924912-18-2
ほか

Technorati Tags: | | |

著者: mhase

H.G.ウェルズ『宇宙戦争』のWebコミック(英語)

War of The World eComic

H.G.ウェルズの名作SF『宇宙戦争』のeComic版。全頁掲載されています。

War of The Worlds eComic (Dark Horse Comics)

英語の勉強用に如何でしょうか。比較的平易な英語ですし、絵がついているぶん文意を汲みやすいですし。

さてさて英語の文章って、読めば読むほど読む速度が速くなっていくのに、読まないでいるとどんどん読む速度が落ちていきます。今の儂、速度低下を実感中。

英語は表音文字だからなのか、音に変換しないと儂は長文をうまく読めません。音に変換すると、意味が体に入ってくるような感覚があります。そういうものなのかな?
速度低下というのはこの音変換の速度が落ちているという意味。調子良いと、文節単位で自然とびゅんびゅん読めるのに、サボっていると単語単位でえっちらおっちら読まざるを得ない感じ。

次回作の内容上、最近は日本語の文献ばかり読んでいるので、今単語単位でしか読めない状態になりかかってきています。公演終わるまで仕方ないかなぁ。

著者: mhase
カテゴリ: ネット, Webサービス, 語学

太田省吾さんのお別れ会に行った

神奈川県のとある高校で演劇の授業を終えた後、表参道のスパイラルホールに直行した。
今年7月13日に亡くなった太田省吾さんの、お別れ会に出席するためである。

祭壇は、野山の草花をこんもりと飾ったもの。その中央に太田さんの写真。秋の高原のよう。それも手入れがされていないようでいて、実は地道にされている風合い。手元の式次第には、美術として島次郎さんの名前があった。
ロビーでは代表作品をダイジェストしてつないだビデオが流され、会場内には作品の写真が各所に展示されていた。

参会者は、あたりまえだが私より年上がほとんど。若い方々は、京都造形大学の教え子の人たちだろうか?

献杯、数名の方のスピーチと謝辞。あとは立食パーティ形式の自由時間。極めてシンプルな構成。

葬儀な雰囲気よりは、ここに場所があり、ちょっと立ち寄ってみた人々、という感じ。
悲しいけれど、悲しくない、不思議な感覚。奇妙な居心地の良さだった。

スピーチは、さすがに胸に響くものが多かった。中でも詩人の佐々木幹郎さんがおっしゃっていた話。創作中に、太田さんの言葉が聞こえてくる気がするときがあるそうだ。「壊せ」「まとめるな」という言葉が。

お別れ会なのに、お別れなのに、なんだか血潮が静かにたぎりだし、妙にやる気が湧いてくる夜会だった。

せいいっぱいがんばります。
と思った。

追記:
7月14日に書いたエントリコメントにもあった(Qさん、情報ありがとうございます)、太田さんの全戯曲を一冊に収めた本が、ロビー各所に置かれていた。
かなりの厚さ。でも……欲しい。きっと買うと思う。

Technorati Tags: |

著者: mhase
カテゴリ: 演劇, その他

ブルース・リーのThe Green Hornet用カメラテスト

30分物のTVドラマ『The Green Hornet』。見たことない人もテーマ曲はどこかで聞いたことあるかも。ハイテクを駆使して悪を退治する主人公の助手、空手の達人カトー役として、ブルース・リーが出演しています。
そのスクリーン・テストの映像が下。

Bruce Lee's Screen test

テイク1はインタビュー形式。英語聞き取れないとなにがなにやらかも。でも「クンフー」くらいは聞き取れない?
英語とか関係なくなるのは中盤テイク2以降。クンフーについて解説しつつ、実演してみせます。めんどくさかったら5分20秒あたりから見てくだされ。

いや、しかし、なんという速さ、そして動きのキレのよさ。こえー、かっこいー。
標的として立たされた人と、カメラのこっちのスタッフたち、びっくりしています。

著者: mhase
カテゴリ: ネット, Video

丹後沢(いわき市)についての伝説

いわき周辺の観光案内コーナー! ではなく、次回作品の参考のために、ちょっとしたまとめをする自分用エントリ。

いわき駅の北側は旧「平城」の跡。絶好の観光資源だが、残念ながらほとんどが宅地化されている。
その中に、丹後沢と呼ばれるお堀の跡がある。地図は下記。

Google Map (※いわき駅北側の城跡)

丹後沢は「丹後」という老人が人柱になることで完成したという伝説が残っている。
この伝説には何パターンかあるが、そのうちの一つを紹介しよう。(いつものことだけど儂は嘘つき。以下の文章も儂のつくりが混じっているので、こういう歴史があるよー、という引用をしたり、史実としてへーって思ったりしないように。)

慶長七年、徳川家康によって西軍だった岩城氏が追いやられ、代わりに鳥居忠政が磐城平十万石を治めることになった。
その際家康は、鳥居忠政に堅固な城を築くよう命じた。仙台の伊達政宗を牽制するためである。

慶長八年、かの地にやってきた忠政は、その後十年以上の歳月をかけ、現在のいわき駅の北側の丘に平城(別名、飯野城または龍ヶ城)を築いた。

さて、浜通り(福岡県の海に面した地域)は山々に細かく挟まれ、おおざっぱな谷間になっており、だだっぴろい平野、というものがない。地図で見ると、東の海の方に爪先を向けて手のひらを広げて置いた、その指の股部分に平地があるようなイメージだ。
そのせいか沼地が多い。ゆえに平城の普請は苦労の連続だった。

なかでも、城の北西にあたる沢をせき止めて堀にする計画は、難工事を極めた。
周辺の村々から駆り出された人夫たちが苦労して堰(せき)を築いても、沼地だけあって地面が緩く、ちょっと大雨が降るとすぐに決壊してしまう。
しかし忠政は、ここに堀をつくることにこだわった。堅固で知られる大阪城の、内堀みたいにしたかったのだ。

それぞれの思惑はともあれ、早く工事が終わらせたい、という点については、為政者も民衆も一致していた。

人柱を立ててはどうか、と進言する者があり、忠政は乗った。

領内を回状が巡った。米寿を過ぎた老人はいないか、いたら殿様のところまでただちに連れて来い、と。それぐらい歳を取っていれば、いなくなっても誰も困るまい、と、忠政なりに気を遣ったのかもしれない。
ほどなく条件にかなう老人がみつかった。菅波村の丹後という、九十を過ぎたじいさんだ。急ぎ、役人に連れられて忠政の元へやってきた。

忠政は丹後に、おまえを堀の工事責任者にする、絶対に成功させろ、と命じた。もちろん遠回しに、人柱になれ、と言っているわけだ。
それをひしひしと感じ取った丹後。観念し「人柱になるので、私が埋められた場所を丹後沢と名付けて末代まで名を残してくれ」と忠政に願った。

丹後の素直さを忠政は喜んだ。ごねられたら後味が悪いところだった。
褒美はなにがいいか聞いた。死ぬ人間に褒美もなにもないものだが、丹後は「息子たちは皆死に身寄りもないが、ただ一人の孫である弥蔵の行く末だけが心配。弥蔵をぜひとも取り立ててくれ」と頼んだ。

忠政は了承した。すぐに丹後は谷底に向かった。
待ち受ける大勢の人夫たち。丹後は谷底で、今生の別れになにか舞い謡っているようだったが、上から土がどんどん落とされ、埋められた。

以降、雨が降っても沢は決壊しなくなり、工事はうまくいった。

という「丹後沢」の写真が下記。

Tango-sawa, Iwaki, Fukushima
Tango-sawa, Iwaki, Fukushima Tango-sawa, Iwaki, Fukushima

上の写真は8月16日に撮影したもの。
沼というか池の様相。そしてほとりには住宅、住宅、住宅。気にしてないのかな? 気にしてないんだろうな、人柱。

沼の、お城があった側には遊歩道がある。うっそうとしていて面白い。

さて、丹後の孫である弥蔵。彼は山代官に取り立てられるのだが、彼が引き金となってとんでもない騒動、具体的には集団リンチ殺人が起きるのである。それはまた別の機会に。

以上、執筆のためのまとめでした。

平城に関しての参考:
磐城 平城(いわき市)/登城記 (タクジローの日本全国お城めぐり)
※お城好きにはたまらない、ナイスなおすすめページ。ここ行った! うわっここ行きたい! と個人的に盛り上がった。

参考文献:
『いわきの伝説と民話』 いわき地方史研究会 ISBN4-924912-18-2
ほか

Technorati Tags: | | |

著者: mhase

なげやりさが怖い薄氷警告の看板

ネット散策中についデスクトップ上に保存し、由来を忘れてしまった画像を紹介するコーナー。
下。凍った湖。氷が薄いから入っちゃダメ、という警告看板です。

Caution: Thin Ice

薄氷危険
いけよ……やってみろ……
どうせさ……
あんたはそんなに重くないよ……
割れやしないさ

どうせ言ってもきかねーんだおまえらは、という投げやりさが感じられます。
左奥に魚釣りのテントも見えるし。

どこで拾ったかは忘れました。
ゴミ箱へぽいっ。

著者: mhase
カテゴリ: ネット, Photo
タグ: 拾った写真

文化庁の『国語に関する世論調査』(平成18年度版)

文化庁の「国語に関する世論調査」の平成18年度版が公開されました。
興味深い点がいっぱいある文書ですので、国語に興味のある人には一読をお勧めします。

平成18年度「国語に関する世論調査」の結果について (文化庁)
国語に関する世論調査 (※平成7年度~17年度までのアーカイブ)

「3.新聞・雑誌・ウェブニュースを読む頻度」で、ウェブニュースを「全く読まない」人が 53.7% もいます。ヘビィユーザーの儂には驚き。
一方「5.漢字が書けないときの調べる手段」で「インターネット上の辞書」と答えている人が 10.1% いるのもへーって思った。儂はほとんどネット上の辞書は使っていないので。不便じゃない?

「12.言葉の言い方」「13.慣用句等の意味」はかなり面白いです。
言葉の間違った使い方でよく例に出される「役不足」。本人の力量に対して役目が軽すぎること」ではないことは有名。だから間違って覚えている人とそうでない人の比率はほぼ半々。
一方「流れに棹さす」(傾向に乗って,勢いを増す行為をすること)を「傾向に逆らって,勢いを失わせる行為をすること」と間違って覚えている人の割合は62.2%。「ぞっとしない」(面白くない)を「恐ろしくない」だと思っている人は54.1%。うーん……。

とまぁじっくり読むといろいろ見えて来そうな感じの文書であります。年齢別の比較なんかも興味深し。

Technorati Tags: | | | |

著者: mhase

全世界の雲の状態が一望できるサービス

Clouds, by DaylightMap

全世界の雲の状態をほぼリアルタイムで一望できる、GoogleMapを活用したサービスです。
今日本列島のあたりを見ると、関東地方へ接近中の台風9号がはっきりと映っています。
なかなかカッコイイですね。台風こわいけど。

Clouds, by DaylightMap (DaylightMap.com)

「夜」になっている場所は薄暗く表示されます。これを解除するには、左側上部の「Also show day & night」に付いているチェックを外せばOK。

Technorati Tags: | | |

著者: mhase
カテゴリ: ネット, Webサービス

自転車とパンツ男とネコ

たまには日記的雑文。

真面目にホンを書いていたり中身を考えている時期には「偶然」が多い。
たまたま欲しかった資料が手に入る。
行った先で、知りたかった情報が得られる。
道を歩いていると不思議な人や物に遭遇する。
などである。

今夜は深夜2時過ぎまでひたすら桃唄の仕事をした。気分転換のため自転車に乗り、中野ザ・ポケットの隣にできる憎きローソン100(※ナチュラルローソンがなくなったのがまだ残念)を偵察した後、その辺をぐるっとまわってこようと思ったのである。

その際2つほど、印象的な出来事に遭遇した。

1つは、パンツ男。
暗渠の上にできた遊歩道、通称「川の公園」から、きょろきょろしながら車道に出てきた男がいた。どう見てもトランクスにTシャツ姿。うわっ、ヤベェ、襲われるかっ? と焦った。が、後ろばかり気にしていて、自転車に乗った儂などどうでも良い様子。
もっと観察しておけばよかったが、焦っていたのでさっさと走り抜けた。ドキドキした。

もう1つはネコ。暗い道をガーッと走っていたら、轢きそうになったのだ。
だいたいネコって自転車で轢かれるもの? わからん。
轢きそうになったのは黒いネコ。暗がりのため、寸前まで全く気付かなかった。ぶつかりそうになる寸前に、ネコが動いたため、気付き、慌てて回避した。
こっちのスピードが速かったせいなのか、前輪の車軸位置に取り付けた点滅ライトにネコ野郎が見とれていたのか、それとも他のネコに気を取られていたのか。ヤツがボーっとしていた理由は不明である。
向こうもかなり驚いていたが、こっちも相当びっくり。これを書いている今も、ちょっとドキドキが残っている。

このドキドキ感を舞台上で再現するにはどうしたら良いのだろうか。暗がりでパンツ姿の男にいきなり遭遇するような思いを、ネコをうっかり自転車で轢きそうになるような思いを、お客様へお届けするには、嗚呼、いったいどうしたら!?
とかバカなことを考えながら家路についた。

そうそう。
表に貼ってあった手書きポスターによれば、中野ザ・ポケットの隣のローソン100は、9月6日から開店するそうだ。

著者: mhase
2007年9月
 << < 現在> >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

いかにもパソコン初心者な劇作家・演出家が、わけあって試験的に開始してみた、ちょっぴりイットなブログーです。
筆者: Motohiro Hase

前回の活動:
2008年12月6日 / 12月17日~23日
おやすみ、おじさん3 - 草の子、見えずの雪ふる
戯曲・演出 長谷基弘 ※新作
公演情報
絵双紙
ポータル


前々回の活動:
ラ カンパニー アン公演
鳥の眼』演出
(作:西山水木 / 振付:明樹由佳)
2008年9月18日(木)~9月24日(水)
@新宿 シアター・ミラクル



Momo Uta 309 Momo Uta 309
mloge Citymloge city | 自動
mloge City - 入植入植 mloge City - 工業工業 mloge City - 交通交通 mloge City - 治安治安 mloge City - 環境環境
Technorati Profile my del.icio.us bookmarks my last.fm my flickr photos

最近の記事

検索

XMLフィード

User tools