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ハンセン病を知るための本を数冊

春だ、読書だ! 前回はkindle編でしたが、今回は紙の本編です。

ハンセン病関連の本は、たくさんあります。この病気のことに関心があるならば、片っ端から読むというのも一つの方法。絨毯爆撃派は、人に言われずともそうするはず。ぼくもそっち系。そして無理に買わずとも、全生園に併設された国立ハンセン病資料館の図書室も、お宝の山です。資料館ならば、今となっては買えない本や、療養所が発行している本・冊子も読める!

が、もっとライトな感覚で、とりあえず1、2冊パッと買ってパっと読んでみたい、という御仁も大勢いらっしゃると思います。

そんな方々に特にお勧めの、わりとすぐ読める系の本を2冊ほどご紹介したいと思います。

『知っていますか? ハンセン病と人権 一問一答』

基礎知識を得られる本です。ハンセン病とそれを巡る諸問題について包括的に概要が触れられており、しかも読みやすいです。概要と言っても国が出しているパンフよりはずっと深いです。
元患者の方々、諸問題について闘っている方々の目線で書かれているように思います。平易な言葉でおだやかな文体なのに、そういった方々の手触りや熱が感じられる瞬間がしばしばあるのが、劇作家的にはとてもスリリングです。

これを一通り読んでみて、興味が湧いたことがあったらさらに別の本を探して読む、というような道しるべ的な使い方ができると思います。というかぼく自身が、以前にそういう使い方をしていました。

今出ている最新のものは第3版です。旧版もまだ市場に出回っています。

『ハンセン病 日本と世界』

360頁越えのフルカラーの本です。写真も豊富。値段は2,500円ですが、この体裁と内容なら安いと思いました。元患者の方、芸能人、写真家、映画関係者、元患者さん向けの服をつくっている洋品屋さん、医療関係者、政治家、大学の先生などなど、バラエティに富んだ大勢の執筆陣。そしてこの本がすごいのは、たくさん記事があって、どれもその記事を書いた「一個人の視座」が明確であることです。これはもう、編集者がすごいんだと思う。
ハンセン病という膨大な負の歴史および現在の状況は、視線ごとにぜんぜん違う感じに見えてしまいます。色んな資料を調べていて、戸惑うことしきり。その意味で、この本のように沢山の目線を用意して全体像を描き、最終的に読者の視座をつくりあげていく、という方法は、すごく勉強になりました。

ある程度知識があった方が、深い楽しみを得られる本だと思います。入門書を読むとか、ウェブでもいいからなんらか知識を得てから読むのがオススメです。

というわけで、ハンセン病を知るための本を、2冊ほどご紹介しました。

まだまだ紹介したい本があるけれど、どんどんマニアック度が増しそうですし、アマゾンだの紀伊國屋だので検索すればいろいろ出てくるはずですし、この辺で。

おっと宣伝を。

劇団桃唄309公演『風が吹いた、帰ろう』
2016年5月25日(金)~29日(日) 座・高円寺1
詳細

書いて、演出します。ハンセン病をめぐるお話です。

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